宇奈月ブログ

人生の旅人

初診察の憂鬱

朝8時15分、迎えの
タクシーが到着した。

自家用車で通院とは思ったが、
日ごろの運転する用事とは
違うし、家内の診断で、
気にかかることが運転に響く
ことを考えて今日は、
タクシーで通院する
ことにした。

戸締りをチェックして、
車に2人乗り込む。

安全ベルトをかけているとき
「どちらまで」
運転手は言った。
いかにも何十年もこの職業を
続けて来たように見える初老の
運転だった。

かみさんが言う
「00市の医療センターまで」

「わかりました。順調にいけば
大体40分程度です」
と運転手。
 すでにエンジンはかかっていた。

「お願いします」と言い
自宅を後にした。

********
ちょうど、1時間前。

私は起床。
窓のカーテンを開け、
そそくさと洗面所に向かう。
家内はすでに起きていた。

私は途中用を足してから
朝のしきたり(洗面、歯磨き)
を済ます。

昨夜から用意してあった
食パンをトースターで焼き、
半分に切ってレタスを
載せてみる。

さらに
焼き色を付けたソーセージを
縦に切り、パンに乗せて、
カスタードクリームを塗り
のこり半分の食パンで挟む。
簡単なサンドとなった。

いつものミルクコーヒーを
用意して軽い朝食を済ます。

大のコーヒー党の私は、
無意識にコーヒーに手がかかる。

コーヒメーカーはなく、
粉コーヒーですます。

いつもと少し違う味がする、
作り方、変わらないのにな~。
まあ、いいか。と気をそらす。

少し緊張していて、パンが喉に
つかえるがコーヒーで流し込む。

家内とは、朝の「おはよう」以外
会話が無い。

互いに初診のことで、
各々の思いが自己の中に入り込み、
話すきっかけがないのである。

時間がながれてーーーーーー。

さて食事は終わったので、忘れもの
チェックして、衣服を整える。
出発の時間を見る。

7時50分だった。

配送車をセンターに頼む。
10分程度かかると返字が
返ってくる。

すかさず、
家内、「15分までにお願い
します」と。

暫くテレビを点けて見る。


「ピンポン」チャイムが鳴る。
やがて、1台のクラウンきた。

「行こうか」
「ええ」
 ふっと、気持ちが
 楽になった。



ありがとうございました。


完。