朝8時15分、迎えの
タクシーが到着した。
自家用車で通院とは思ったが、
日ごろの運転する用事とは
違うし、家内の診断で、
気にかかることが運転に響く
ことを考えて今日は、
タクシーで通院する
ことにした。
戸締りをチェックして、
車に2人乗り込む。
安全ベルトをかけているとき
「どちらまで」
運転手は言った。
いかにも何十年もこの職業を
続けて来たように見える初老の
運転だった。
かみさんが言う
「00市の医療センターまで」
「わかりました。順調にいけば
大体40分程度です」
と運転手。
すでにエンジンはかかっていた。
「お願いします」と言い
自宅を後にした。
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ちょうど、1時間前。
私は起床。
窓のカーテンを開け、
そそくさと洗面所に向かう。
家内はすでに起きていた。
私は途中用を足してから
朝のしきたり(洗面、歯磨き)
を済ます。
昨夜から用意してあった
食パンをトースターで焼き、
半分に切ってレタスを
載せてみる。
さらに
焼き色を付けたソーセージを
縦に切り、パンに乗せて、
カスタードクリームを塗り
のこり半分の食パンで挟む。
簡単なサンドとなった。
いつものミルクコーヒーを
用意して軽い朝食を済ます。
大のコーヒー党の私は、
無意識にコーヒーに手がかかる。
コーヒメーカーはなく、
粉コーヒーですます。
いつもと少し違う味がする、
作り方、変わらないのにな~。
まあ、いいか。と気をそらす。
少し緊張していて、パンが喉に
つかえるがコーヒーで流し込む。
家内とは、朝の「おはよう」以外
会話が無い。
互いに初診のことで、
各々の思いが自己の中に入り込み、
話すきっかけがないのである。
時間がながれてーーーーーー。
さて食事は終わったので、忘れもの
チェックして、衣服を整える。
出発の時間を見る。
7時50分だった。
配送車をセンターに頼む。
10分程度かかると返字が
返ってくる。
すかさず、
家内、「15分までにお願い
します」と。
暫くテレビを点けて見る。
「ピンポン」チャイムが鳴る。
やがて、1台のクラウンきた。
「行こうか」
「ええ」
ふっと、気持ちが
楽になった。
ありがとうございました。
完。