宇奈月ブログ

人生の旅人

新卒教師の感受性豊かな生徒への試した授業の思い出。

ある地方都市の「山陰の京都」に住んでいた
感受性の高い時期を過ごした時の出来事です。
私が中学3年生に進級した新学期、
男性の先生が着任してきました。

まだ大学を卒業してから教師になった
ばかりの男性の先生でした。

1時間目の授業の終わりの休み
時間には、ほとんどの先生の
人物像が、皆に知られるように
なりました。

私も、この1年間は、お世話に
なる覚悟をしました。

最初の授業の初対面の時に、
十数分自己紹介して、すぐに
授業を開始。授業は、今日は
何ページまでと指示して。

そこまで済ませて、
時間があれば、古文の面白そうな
話題を見つけては、話がそれました。

ある生徒が範囲はと尋ねると
「教科書だけでなく、
話がそれたところからも問題を出す」
と言います。

皆、話がそれたことに真剣に聞いて
いませんでした。

やがて、中間試験がやってきました。
1週間後、中間試験が始まり、
何時間目だったか忘れましたが、

国語の試験のとき試験問題が
配られました。

ざっと目を通しました。

右から問題を読んでいくと、

「応用問題」
と書かれており、話がそれた時に取り上げた
古文の話題がそのまま出ていることに気付き
焦りました。

今でも覚えています。 それも正解
すると、20点加算してくれるのです。
本試験だけでも全問正解で100点、
本試験80点でも 、でも、応用問題
20点取れば100点です。
本試験問題で40点赤点でも、

応用問題で20点あれば、及第点です。

熱心に授業をうけている者が、
日の目を見るわけでした。
授業内容そのままの問題でした。

解答を書いて、最後の
別の問題に入って、難しいと
気が付きました。

問題は、次のようなものでした。

徒然草62段には天皇の子供(女子)が
お父上に会いたいのだが、直接には会えない
ので宮中に参る方に歌を詠んで託した。
その歌とは?。(20点)

正解は、
2つ文字獣の犄角文字すぐな文字
歪み文字とぞ君を覚ゆる


でした。



結果、5点が加算されていました。
他の友人も何点か加算されました。

この試験からは、みんな国語の時間は、
真剣度が違いました。

別のクラスはこの形式だったのかは
聞きませんでした。

教育制度上良いか悪いかは
わかりませんが、真剣になったのは、
良かったと思います。

幅広い知識を得るように有意義な授業
に生徒を引き込んでいく方法だった
のかもしれません。

その後自分の子供の学業では、この授業
意外、経験が有りません。

いい経験でよかったと、思い出します。
今顧みると。こんな授業が有っても、
と思うのは自分だけでしょうか。


ありがとうございました。


完。