宇奈月ブログ

人生の旅人

酒の季節に南部酒」:福田こうへいさん歌います。

歌の中で、曲はもちろんですが
あの節回し(コブシ)がどんな風に
使われているか。

いつも興味があるところです。

演歌は、同じ歌を歌っていても微妙に
違うものですね。

福田こうへいさんの歌は
民謡で鍛えたコブシが
ところどころを色付けして、
快い。

個性を浮き立たせている様です。

さらには節と節のメロディが
滑らかになる接着剤みたいな
役目が、歌を一層引き立てて
くれます。


かっての出来ごとを思い出しながら
聴くも良いし、

これからの希望を成就するきっかけに
する出発の歌として聴くのも良いし

馬手(めて=右手)に盃、
弓手(ゆんで=左手)に肴
ほろ酔い感じで、とっぷりつかるのも
良いし、



 ●〽 南部酒  ●〽


歌手:福田こうへい
作詞:荒木とよひさ
作曲:浜圭介


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一番♬
酒をもむなら肴(さかな)はいらぬ
茶わん ひとつが あればいい
地酒 一本右手において
畳一枚 あればいい
酔えば南部の牛追い唄か

そろり そろりと また夢ん中
惚れた女はかすり着物
ひざの枕がヨ あればいい

二番♬
しぐれ雨なら 瞼(まぶた)を閉じて
故郷(くに)にゃ おふくろ あればいい
棟が痛けりゃ 両手を合わせ
熱い涙が あればいい
酔えば南部の牛追い唄か

そろり そろりと また夢ん中
二合三合じゃ まだガキの酒
むねのかたまりヨ 溶かすまで

三番♬
酒をもむなら肴(さかな)はいらぬ
茶わん ひとつが あればいい
地酒 一本右手において
畳一枚 あればいい

(了)


放たれた声の太刀(たち)は、
空気を切り裂いていく。
高音の音質は刀の切れ味。

名刀 政宗
妖刀 村正

そして、聞き手に届くころは、
聞き手を虜にしてしまう。


何気ないしぐさから繰り出される
コブシの魔術師。


昨年はレコード大賞最優秀歌唱賞

を獲得して2020年の業界を閉めました。

待望の受賞でした。




ありがとうございました。




完。