最近は外出する機会が多くなった。
家内の使いが多くなった事もあるが、
2月も終わりに近ずくと、
春がすぐそこに来ている気配を
自分が無意識感じる。
決まってカメラを肩掛けカバンや
ジャケットに入れていることが多くなった。
いつもでは無いが、やはてゆっくり
とやって来る春に、待てないで
ウキウキする自分がそこる。
冷静に判断すると、子供じみていると
感じる日々が増えてきた。
買い物には必要のないのに、
プチドライブに、コウナンに、
ニトリに、イオンに行くのに、
カメラがお供にしているのである。
そんなときは、決まって、
アンティックなウオークマンも
ポケットにしのばせる。
イヤホーンを通して、福田こうへいの歌
「南部せみ時雨」にいざなって
くれている。
♬
南部 盛岡 雫石
思えば 遠い ふるさとよ
夢がこぼれた 都会の谷間
呼んでみたって 山彦ばかり
弱音を吐くな 強気になれよ
酒に聞いてる 蝉しぐれ
♬
(久仁京介:作詞)―1番
順風万風だった時から突如変化した
或る時期。
彼の人生の1幕が語られている
様に感じる。
それに耐えてそれからさらに
一段上の見事1流の歌い手として
ーーーーいまがある。
男性としての透き通ったこえ。
こぶしの効いた
独特の律動的な 曲の語り節と、
あの間合い。
コンサートにはいきたいなあ~。
と思う。
時間が流れながら
好きな公園につく。
日暮れのひと時、背を向けて
シーソーに座っている遊ぶ子供を
いとおしそうに見守っている
母親がいた。
携帯をいじりながら時々
子供の遊びを顎を上げては、見ていた。
急に偶然隠れていた太陽が雲の切れ間
から顔を出す。
太陽が目の前上のパイプの一点に光を突き刺す。
パイプ梁が燃えているようにみえる。
太陽と光った場所に見えない線が
つながっているのかと錯覚する。
やがて、ゆっくりと太陽は沈んで行く。
空が、暫くして暗くなり乳白色になった。
公園の葉のない黒い木々が晴天より、
いまの空の色に よく合う。
木々は空のキャンパスに描かれた
墨絵のように美しい。まったく無駄がない。
時間はさらに過ぎていった。
子供たちのこえがまばらに聞こえて
やがて自転車と共に消えていった、
ありがとうございました。
完
kigi