「夜長」という表現があります。
秋には一般的に使われるのに対して、
「春の夜長」という表現は聞かれません。
また、春には「春霞」という言葉があるのに、
同じ自然状態の秋にはそれに相当する
「春の夜長」の言葉がありません。
前者、「秋の夜長」という表現は、秋から冬に
季節が進み、一日の内、夜の時間が次第に
増えてくることから秋の夜を1年の中で
時間的に増加していくのを表現するために
長い時間をかけて使われるものと
なったようです。
ではいつの時間を指すかと言えば、秋分の日
(昼夜の長さが同じ時間)から立冬までを
指すことが多いとされています。
秋が次第に深まって夜が長くなる事象に
「秋の夜長」と言う言葉が生活で
結びついているのです。
それと季節のイメージを強く持たせる
言葉であると思います。
人によっては、春の夜も持て余して長いと
思う人もいくらかはいます。
この人たちには、やはり「春の夜も長い」
のです。
しかし夜は
「春分の日」から次第に夜が短くなり
夏至に至ります。
夏至には、東京では日照時間が14時間35分
これから推測すれば9時間25分と言うことで
長いとは言われません。
ゆえに「春の夜長」の概念は
ないのでしょう。
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春には、
春には「春霞」という言葉がありますが、
これは春固有の美しい自然現象を
表しているのでしょう。
美しさを表す重要な季節を表す要素の
1つであります。
ただ気象用語ではなく秋の霧に似た現象
だと言われています。
短い春の夜でも「春の長夜」を感じなくても
この美しい言葉「春霞」に浸って美しさを
感じてみるのもいいかもしれませんね。
ありがとうございました。
完。