かなり昔になる。
司馬連の「眠り狂四郎」を読んで、
趣味と思うくらい
剣劇にはまり込んだ時期がある。
その奇数な生まれの異様な
雰囲気を持つ主人公にはまった。
市川雷蔵の剣さばきを堪能したものである。
その後、「錦之助」の「子ずれ狼」も見て
その剣客ぶりに、心が躍った。
そのはまっていた気持ちは、年を
重ねるとともに下がり、すっかり
きえていった。
それから数十年暦はめ繰り、
年を経て、別の
ジャンルの歌に趣味に移った。
演歌にである。
中学生からうた心はあると、言われていたが
興味はわかなかった。
何とは説明しにくいが、歌に封印されて
凝縮された心の叫び、因縁、望郷、いたわり、
憧れが限られた文字数の限られた詩曲のなかで、
納められていることに、ある時ひきつけられて
今があるのだろう。例えば福田こうへいさん
「南部蝉しぐれ」。
演歌の福田こうへいさんが「子ずれ狼」を歌う
画像を見つけた。
この映画を見た時の容赦もない凄惨な決闘
の画面を見た時の若いころの感じた頃の
感情は今はない。
歌では、少し変わった構成からなる詩が面白い。
出だしの伴奏が、情景説明を読み上げて、
のど声囃しとなるには斬新です。
●〽 子連れおおかみ ●
小高い丘の城跡の子ずれ掛けた東屋で
その子は待っていた。
この日の朝には帰るはずの父であった。
それが三つ目の朝となり
四つ目の夜が来て、五つ目の朝が雨だった。
しとしとぴッちゃん
しとぴっちゃん
しとピッちゃん
悲しく冷たい 雨すだれ
おさない心を 凍てつかせ
帰らぬ父(ちゃん)をまっている。
ちゃんの仕事は 刺客(しかく)ぞな
(以下略)
(歌詞:Unetより拝借)
ありがとうございました。
完。