宇奈月ブログ

人生の旅人

複合超高層住宅がコンクリート強度不足の影響で販売延期

三井不動産では、清水建設が施行する
高さ189m、54階の複合超高層住宅が
建設中です。

場所は東京都中央区の湾岸エリアに建設中で、
マンション複合ビルの「豊海(トヨミ)タワー
マンション」に施工上の問題が発生しました。

問題の起こりは、地下が打設され、1階~2階に
移行して、先に打設した部分で打設時に採取した
コンクリートの試験サンプル(テストピース)
の中に、必要とする強度に達していないサンプルが
有ったと言うのです。その為
問題が解決するまで販売を延期する
事になったと報道がされています。

清水建設では、「施工済みの部分に問題が有れば
工事を中止するか、を含めて対策を考える」や
「協議を進めている」と回答。

ここで大きな問題となっているテストピースとは
どんなものでしょうか。

打設する時はテストピース作成用の金型を
用意するが、その金型は円柱形で、
直径10cm 、長さ20cmをしている。

コンクリートを打つ対象現場ごとに
6本のテストピースを採取する。
例えば、生コン車10台あれば、
このグループ車からコンクリート
必ず採取する。

そして、そのピースを水中に保管
(水中養生と言う)する。
(コンクリートは水と反応して固まる
性質が有る)

そしてこのテストピースを2組に分けて、
コンクリート打設後から7日(1週)目、
28日(4週)目の日に、サンプルの
圧縮試験をおこなう。その結果を見て、
強度が発現していることを確認。

7日目強度(1週強度ともいう)は
28日強度(4週強度)が
不足していないかを推定するのに
利用されます。

以上の工程を経てコンクリートの強度を
確認したうえで、次の工程にすすみます。


今回のサンプルの強度不足が明るみに
出た訳ですが、一般のコンクリート
建造物では、以下の方法を確認します。

①1週で検査した時、4週強度の推定では
強度が出ていて、そのまま工事を進めた
ところ、サンプル4週強度では、強度不足
なっていることが無いように確かめます。


②「水とセメント比」で水が多く管理が
甘くなっていないか。厳格に管理する。
生コン運搬中に、コンクリート流動性
保つのに、水を加えることの監視。

改めて、試験結果の値から、逆に
今の設計条件で、可不足を電算で
確認する必要があるわけで、時間が
かかるでしょうね。

東京新聞、その他新聞参考)



ありがとうございました。