宇奈月ブログ

人生の旅人

米地銀の経営不安再燃

題:米地銀の経営不安再燃

去る8月2日、アメリカが、
金融の最も基本となる格付け
の引き下げにより揺れています。

この引き下げは2011年8月の
ちょうど12年前以来のことです。

格付け大手の「フィッチ」が
アメリカの格付け地位を
最上級「AAA」(トリプルA)
から一階級下の「AA+」に
格下げしたことは、
世界に大きな衝撃を
与えました。

2日の日本ではその影響を敏感に
受けて前日まで順調であったのが
この報道を受けて日本株
引けにおいて前日比615円安
となりました。

その影響は、
アメリカがくしゃみをすれば
日本は風を引く」の諺のように
反応したように思われます。

それからあまり日を置かず、
日本時間8日午前アメリカでは
ニューヨーク地銀の一部、中小行
10行に対して、格付け大手
ムーディーズ」は格付けの見直し
または格下げを実施しました。

その理由の一部は、その他の
中小地銀では昨年のたびたびの
FRB金利の引き上げにおいて
商業用不動産の含み損の増大を
懸念されていたことが挙げられます。

例えば、東部コネシカット州の
ウエヴスター・ファイナンシャル
地銀はその懸念があり、主に
4~6月期にはオフィスビル
ローン債権を115億で売り
ポートフォリオの見直しを
進めていたようです。


日経によれば、
「米メディアの報道によれば、4~6月の
決算期の多くは収益力が弱まっている
事が格付けを下げた、あるいは
検討している理由だ」と
報じています。

銀行の格付けが下がると、
信用力の低下になります。
すると資金調達の基で発行する
社債の信用に影響が出ます。

一番怖い流れは貯金流出。
金利に敏感な米国、
取り付け騒ぎが、
屋台骨を揺るが
すことを懸念して
いるようです。


社債の利回りが上がり、
資金調達コストが増えます。

今後さらにアメリカの大手銀行に
格下げが進めば、国債はすでに
格下げが行われているので
不安は広がる可能性が
ありそうです。

そうなれば、ジワリジワリと
円高のほうの圧力も
あるかもしれません。
(日経夕刊08/09参考)


ありがとうございました。



完。