宇奈月ブログ

人生の旅人

奇跡の復活の花

その花は、
何年も前に、咲いて以来、ぷっつりと
花を咲かせなかった。

その花、「かに葉サボテン」が、
ひっそりと愛らしい花をつけた。

淡いピンク色の花弁は、根元では
にじむようにほのかに色づき、
先へ行くほどに白へと溶けるように
移ろっていた。その姿は、
花は少しうつむき加減で、
夢見るように
静かに咲いていた。






十二月の週末には、蕾が
ようやくほころび始めたばかりで、
まだ開花には至らなかった。
しかし、その蕾は今にも
弾けそうで、内に秘めた力を
感じさせるものであった。
「かに葉サボテン」は日照時間に
左右される花。
更には、温度差に敏感な花。
間違えるとすぐに花が落ちてしまう。

年が明けると、蓄えていた勢いが
目覚めたかのように、条件が整い、
次第に花が開き始めた。
一斉に咲くのではなく、ひとつ、
またひとつと、順を追うように
咲いていく様子であった。

もとは30年前、姉から譲り受けた
小さな一株でした。年月を重ね、
今では毎年増え続けて、控えめながらも
一時は、花のない状態であった。だが
奇跡が実りの魔法を与えて復活することに
なり今ここにひっそりと咲いて
、彩りで庭を和ませてくれる存在と
なっている。。

此の冬の静かな季節に、変わらず
花を咲かせてくれることの
ありがたさを、今年もしみじみと
感じているところである。


ありがとうございました。



完。