宇奈月ブログ

人生の旅人

家に蜘蛛出現&「蜘蛛の糸」想いだす。

秋深し 一匹蜘蛛や 遊び来て
(自作)

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朝、遅く起床した。寝ぼけ眼に
目を凝らすと机の上に一匹の
黒いものがいた。

顔を近付けて見て、手で
払おうとするとふいに飛んだ。

机の真ん中に来た。
ジャンプ力から蜘蛛だとわかった。

静かに観察をすると、蜘蛛の顔は
意外にかわいい。

大きな単眼(よく知らないが)が
不釣り合いのように大きく、
つぶらで愛らしい。

蜘蛛は縁起に関して、2通りの解釈が
あるようです。
朝見かけると縁起が良く、夜に見かけると
縁起が悪いとされているようです。

また蜘蛛は害虫を捕捉してくれるので
益虫ともいわれています。

蜘蛛は、分類上昆虫ではなくて節足動物
として分類されているようです。

一方日本文学にも登場してきます。

蜘蛛の糸」と名前の付いた誰でもわか
りやすく書かれている小説があります。

作者は、芥川龍之介で、児童文学の
ジャンルに分類されているようです。

私の幼いころ、この本を母親から読み
聞かされていたことを薄い記憶に中で
思い出します。

悪い人のカンダタ(犍陀多)という
名前が恐ろしいくヘンテコに見えて
きっと恐ろしい人だろうと
思っていました。

*****

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小説の中身では、
極悪人がたった一つの良いこと
(蜘蛛を助けたこと)を気にかけた
お釈迦様が蜘蛛の糸を垂らして、
地獄から救おうとしました。

カンダタはその蜘蛛の糸につかまり
天国に行こうとしたところ、
他の多くの罪人までも糸につかまって
きたものだから
糸が切れて、元の地獄に帰ることを
恐れて、
「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸
己おれのものだぞ。
お前たちは一体誰に尋きいて、
のぼって来た。下りろ。下りろ。」
と喚わめきました。

その途端でございます。
今まで何ともなかった
蜘蛛の糸が、急にカンダタ(犍陀多)
の ぶら下っている所から、ぷつりと
音を立てて断きれました。

ですからカンダタ(犍陀多)
もたまりません。

あっと云う間まもなく風を切って、
独楽こまのようにくるくるまわりながら、
見る見る中に暗の底へ、まっさかさまに
落ちてしまいました。

 後にはただ極楽の蜘蛛の糸が、
きらきらと細く光りながら、
月も星もない空の中途に、
短く垂れているばかりでございます。

青空文庫原文より)

芥川龍之介は作品を通して、
蜘蛛の糸という世の中では、
ほかの人も同じように幸福になる
権利がある。

一人善がりはいけないよ。

という警告を暗に伝えたのでは
ないかと
久しぶりに「蜘蛛の糸」読み返し
ながら、フッと思いました。


ありがとうございました。



完。