宇奈月ブログ

人生の旅人

高線量汚泥の格納容器の難処理

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過去ブログより

2011年3月の東日本大地震で送電線が盛り土の瓦解
によって倒壊し、原子炉の水を供給するポンプ系統の
電源の給水が送水がストップした。

その後の経過は皆さんの知るところであります。

その後時間の経過とともに、水素爆発が起こったり
デブリの処理、汚染水を浄化して、外洋に処理終えた
汚染水を放出するまでになった。

しかし
汚染水処理の過程であたまの痛い問題が生じてきた。
最終過程の汚染水処理の過程まで処理してきたが、
東電は一難去ってまた一難の難題が
ふりかかってきたのである。

いま東電では汚染水を処理水と汚泥とに分けて処理を
処理しているところである。もちろんデブリ処理も
ある。

処理の方法は、多核種除去設備(アルプス=ALPSと呼ぶ)に、
汚泥水を通して放射能物質や生活環境にがいのある物質を
吸着剤、沈殿等でもって上澄みと沈殿物に分けて
処理を行っている。

過去のブログで書いたように、「処理水」の方は、
曲がりなりにも2年後をめどに、放水することが
決まっている。

ではなぜ問題が起こったのだろうか。
また、この問題が、深刻な訳は、なにによるのだろうか。
沈殿物(=汚泥)についての処理に問題に加えて

実は、汚染水から分離した汚泥の保管に問題が
生じたわけである。

汚泥は、鉄を含んだ系と、カルシュウムを含んだ系
に分かれていて(色が違うのは処理薬剤の色)、
ステンレス製の容器(縦1.9m、直径1.5m)に入れて
敷地内のコンクリートの屋内に保管されている。

東電では、毎月 20個のペースで増加しているという。
その累計は、377本(21年10月現在)存在して
いるらしい。

ここで、ステンレス容器保管期間は重要なことで、
この容器には耐用年数があり、耐用年数を過ぎれば、
移し替えの工程が生じてくる。

規制委員会と東電の判断では、この容器に格納された
汚泥の放射能は累計で5000キロクレイに到達すると
劣化して保管の寿命を終えると見解が一致していた。

それを踏まえて、寿命が来る汚泥を入れた器は、一番
早く寿命が来る容器でも2025年7月と見込んでいた。

ところが、すでに31本が寿命(耐用年数)を迎えて
いていることが判明。
さらには56本が2年以内に寿命が来ることが
判明したのである。

そこで今回の移し替えの作業においては、健康上に
問題が生じないかという問題が浮上したのである。
私見

なぜなら寿命が来た容器に汚泥を詰め替え作業には
今の放射線量よりも1000~10000倍になっている
のもあるから、その中で入れ替え作業を行うのは、
問題が多すぎる。
と規制委員会は、計画の見直しを指示して、東電も
従う意向に入っている。

東電の原子炉の破壊にヨロ副産物の処理は
「非常にむつかしく、思うようにいかない」
原子力規制委員長の更田豊志 さんは
会見でそう述べた。

※東電のみなさま大変ご苦労様です。
東電原発の処理された暁には、
ある意味、教科書として残るでしょう。


(朝刊:毎日新聞 r3/11/10 より参考)

(了)


長いおつきあい
ありがとうございました。

完。