●福田こうへいさん、「玄海ブルース(田畑義夫=バタヤン)」を歌う。
彼の曲に聞き入れば、朴突なあの語りとエレキ
ギターを抱えた姿と目を閉じればステージ
の姿とともに瞼の裏に残ります。
そして心に残る歌を歌っています。例えば:
帰り船
大利根月夜
十九の春
上海の花うり娘
等
などがあります。
今回は レパートリ―の中の一曲
玄海ブルースを取り上げました。
こうへいさんが
田畑義夫さんの曲を選んだ理由は
わかりませんが、やはりこの歌を歌う
何か強いインスピレーションがあって
選んだのでしょう。
メロディと力強い唄が進行するにつれて
一体となった聞き手が、ないはずの
波と潮風が吹き荒れて船の振動が体の
動きに代わり、手拍子になっていく
―――そんな力を感じます。
帰り船とは違う、ある船団の船乗りの
一航海の心情を歌った曲にでしょう。
さあ、どうぞ!!
●♬ 玄海ブルース♬●
歌手:田畑義男(元歌)
福田こうへい(カバー)
作詞:大高ひさを
作曲:長津義司
♬ 一番
情け知らずと わらわば笑え
ひとにゃ見せない 男の泪
どうせ俺らは 玄界灘の
波に浮き寝の かもめ鳥
♬ 二番
紅い灯かげの グラスに浮かぶ
影が切ない 夜更けのキャバレー
酔うて歌えど 晴れない胸は
ドラよお前が 知るばかり
♬ 三番
嵐吹き巻く 玄海超えて
男船乗り 行く道ゃひとつ
雲の切れ間に きらりと光る
星がたよりの 人生さ
(了)
***
大御所―田畑義夫さんの歌。
有難うございました。
完。