宇奈月ブログ

人生の旅人

闘病の思い出と「豚かつ(かつレツ)」

豚かつは日本文化に溶け込んでいる食材です。
この豚かつには、どうしても忘れられない
思い出があります。
遥、昔の思い出です。

少年期に結核にかかった事でした。
昔はこの病に罹ると治らない病気だと
言われていました。

父親も、結核で片肺切除を経て、3年目の
病棟生活を送っていました。
私も同じ病棟に入院しました。

だが、私たちの病棟は、「外気」と言って、
社会生活ができる体力を養うことを兼ね備えた、
今で言うロッジ風の山小屋でした。

食事には、大きなホールがあり「外気」の患者
が集まって大食堂で食事をしました。

子供は私だけでまれな患者でしたから、多くの
入院患者から大切にされました。

昼食に出る「豚かつ」では当時の呼び方は「かつレツ」
が多かったでしょうか。

毎週、火曜日、金曜日が「かつレツ」の日であり
確かな記憶が薄れましたが、この「かつレツ」を
食べるのが、うれしくてしょうがなかったのです。

入院時は小さかった私は、ここでみるみる体格が
大きくなり体力もついて、

1年後の退院時には見違えるほどに、シャツは
ボタンが外れ、ズボンの裾もくるぶしが完全に
見えるほどになりました。


この経験で得た体力が、どれほどのちに役に立ったかは
はかり知れません。

今日は、豚かつを作りました。

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ありがとうございました。



完。