いつまでも咲いていた白い芙蓉も散りました。
かわいい純白の花は、来年又愛らしく
咲いてくれるでしょう。
夕方の東の連山には、薄いイワシ雲が、
ほうきで掃かれた後のように
切れ切れに浮かんでいます。
この季節にぴったりの歌をこうへいさん
歌っていました。
この歌は男子よりも女子が歌っています。
美空ひばりさんは代表歌に一つ。
〽● リンゴ追分 ●〽
歌手:美空ひばり(元歌)
福田こうへい
作詞:小沢不二夫
作曲:米山正夫
***
リンゴの花びらが 風に散ったよな
月夜に月夜に そっと えー
つるが娘は 泣いたとさ
つらい別れを ないたとさ
リンゴの花びらが 風に散ったよな
あ――――――
***
雄岩木山のてっぺんを
綿みていな白い雲が
ポッカリポッカリながれていき
桃の花が咲き さくらが咲き
そっから早咲きの リンゴの花っこが
咲くころは
おらだちのいちばん楽しい
季節だなやー
だども じっぱり無常の雨こさふって
白い花びらを散らすころ
おら あのころ東京さで死んだ
お母ちゃんのことを思い出して
おら おら――――――
***
津軽娘は 泣いたとさ
つらう別れを 泣いたとさ
リンゴの花びらが 風に散ったよな
あ――――――
叙情あふれる詩ですね。
流れるような、季節の移り替わりが
果物で表されていますね。
目を閉じ、歌を耳で感じれば
もも、さくら、そしてリンゴと
過ぎゆく情景を複数の果物で表現
されているのが、やわらかい感覚で心に
止まり、そして私の瞼を過ぎていく。
ひょっと、自分の在りし日のことが
目を閉じれば、よみがえる。
あの頃の辛いことーーー
辛い別れの種類は違うけど
あったような。
今あるのは、あの時を超えて
きたからだよ。
と自身に言い聞かせる。
そして、ふっと
いまの自分にかえる。
今なお 輝いていて、皆から愛されている歌。
(美空ひばりさんです ↓)
www.youtube.com
ありがとうございました。
201006
完。