朝が白白とし始め開けるころ、決まって
近所の家の方から聞こえてくる。
カチャン、
かなり大きな音なのである。
玄関の引き戸を引く音、そのあとガチャン、
自動の閂を閉める音である。
4時過ぎに出勤する近所の主人の毎日の
日課になっている。
かれこれ、現在の地に住み始めて土、日を除いて
30年毎日のことである。
私は、ここで、目が覚めるが、決まって
用を足してもう一度寝るのが
日課になっていた。
コロナの影響なのかわからないが、
4月ごろからその出勤音が、かなり飛び日
になり最近はピタリと止まった。
目覚ましの役目の音がなくなって、
戸惑っている。
長い間睡眠を妨げていた音がなくなって
睡眠の深さに満足しているのに
落ち着かなくなる時がある。
時々4時近くで、不意に目が開く時がある。
長い習慣からのしわざかと軽く思う
ことにしている。