朝7時、少し首元が肌寒い。
寝床の中でその意識が反射て
きに身を丸くさせる。
カーテンの閉めそびれた間から
漏れ来る光はいつもの暑を運ぶ
強さより弱いように感ずる。
雨だったんだ。
一瞬思う。
起き上がり、カーテンを引く。
見下ろす紅葉の水滴は蛇の目傘の
上に溜まる水滴のよう。
居間の窓を開いて土間に降りる。
雨上がりの一瞬が感覚的に清々しい。
見慣れない鳥が早い速さで通り
過ぎような気がした。
このひと時の何気ない一瞬を
わたしは好きですし、大切にしたい。
有難うございました。
完200517