他愛無い 雀の寸話
柔らかい日がさしこんで、
2階にカーテンの隙間から一瞬目を射る。
ぼんやりと明るくなる部屋。今日も半起き状態で天気だ気付く。
ゆっくりと起き上がり、寝間着を着替える。
カーテンを開いて確信する。
体に注ぐ太陽が、けだるい体に、心地よい。
今日も、昨日に続いて、
いや昨日より青空が多いことに気付く。
窓から見下げると3連休なのか通る人がいない。
いつものパターン通り洗面を終え、朝餉に向かう。
そして、少しばかりの食後の時間をつぶし、庭を見る、
散り急ぐわけではないが、山茶花の花びらが
庭に重なり散らばっている。
道路際の塀に、主のいない鳥の餌入れが
無造作に置かれている。急におもいだす。
鳥たちは、どうしているのだろうかと、気持ちが向く。
気持がちょっぴりもの寂しさに変わる。
鳥たちのいろいろな事が脳裏に浮かぶ。
突然に、いなくなったから。
あの雀の親子はどうなったのか。
まだ姿が見えないのは、もう此処を忘れたのだろうか。
雀は去年の秋から姿を見せないがどうしているか。
また、戻っておいでよ。
君たちの、庭なんだから。
君たちの好きなものは何だい。
教えてよ。
とにかく、今年も来てください。待っているよ。
お読み下さり有難うございました
20j12
完