FM と荒城の月
深夜、何気なしに ミニコンポのラジオ
FM80.2
のスイッチを押した。
気まぐれですね。ポチと無意識にと言うか、
虫の知らせか。スイッチを押してしまったーー。
ラジオからは、映画音楽の特集番組らしく
ナレーターの軽妙なトークが流れ、
FM参加者のリクエスト曲をえらんでは、
リスナーに伝える番組でした。
そしてあるリスナーの求めでのなかに、
「ドイツ出身のロックバンド、
スコーピオンが歌う邦歌を架けてほしい」
とのリクエストでした。
私はバンド名は知りませんでしたが、
曲が演奏され始めましたーーー。
その曲は、
滝廉太郎の「荒城の月」
でした。
この時のわたしは、その場で固まりました。
終わるまで、何を考えていたかも、
すっかり記憶が飛んでしまいました。
「荒城の月」は好きな曲の中の1曲です。
曲といい歌詞と言い、
気に入った曲の一つです。
バンドのアレンジした曲には全く違和感がなく、
すんなりと耳になじんでいきました。
バンドの来日がきまると
遠いドイツのしかも当時1978年の古いアルバムに
わざわざ日本曲をアルバムに組み込んだと言う。
しかも日本人はどんな曲が一番好きなのかを
日本国まで問い合わせ、心情をアルバムに組み込んで
日本で演奏したその、
「おもてなし」をナレーターから聞いたとき
恥ずかしながら目頭が、何十年ぶりに熱く
なりました。彼ら異国の人に日本人と同じ
心の原点があったことに感動しました。
早速この曲のCDを注文したことは
ご想像の通りです。
お付き合い有難うございました。
完